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Canon 色温度に応じた撮影距離を計算するストロボの特許 [画像処理・ソフトウェア技術]

キヤノンがストロボの色温度を変更しても、ストロボ光の到達距離を適切に計算する特許を出願中です。 ストロボ光の色温度変更はプロ向けのものが多く、アマチュアには敷居の高いものでしたが、気軽に扱えるようになりそうですね。

【内容更新】 キヤノンCN-Eレンズの話

2011_232461_fig01.png

特許文献、及び要約・自己解釈

  • 特許公開番号 2011-232461
    • 公開日 2011.11.17
    • 出願日 2010.4.26
  • ストロボの露出決定方法
    • コンデンサ(GN)、ISO感度、絞りによって到達距離を計算する
    • RGBの三原色を調整出来るストロボの場合は、その計算に対応出来ない
  • キヤノンの特許
    • ストロボに設定されている色温度に基づいて、ストロボ光の到達距離を計算する
2011_232461_fig02.png

RGBの割合を変更出来るストロボ光源

ミックス光源での撮影

スローシンクロを使うと、ストロボ以外の光源の影響が出てしまうので、ホワイトバランスがややこしくなります。 解決策はストロボ光の色を調整すること、つまり全ての光源の色温度を統一することです。 ストロボ用の色温度変換フィルタや、ストロボではありませんが色温度を変更出来るビデオカメラ用のLEDライトが各社から発売されていますね。

ところが色温度を調整するとガイドナンバーが低下してしまいます。 フラッシュメーターやプリ発光を使わず、GN低下を忘れてマニュアル発光すると光量が足りなくなってしまいますね。 こういった製品はプロ向けばかりなので、今まで自動化は考慮されていなかったのでしょう。

リコー マルチパターン・オートホワイトバランス

リコーのデジタルカメラに搭載されている機能の一つに、 マルチパターン・オートホワイトバランス というものがあります。 これは画像内の領域に応じてホワイトバランスの補正量を変化させるというもの。 ミックス光源に対応出来るようです。

キヤノンとリコーでAWBの方針が分かれましたね。 キヤノンの方針は撮影時に光源を統一して対応すること。 メリットは汎用RAW現像ソフト等のワークフローを選ばないことです。 デメリットは、例えば窓から差し込む光と室内光源とストロボ光が同時に存在するような光源を統一し難い撮影シーンですね。 リコーの方針は撮影後の画処理で対応することで、メリットとデメリットはキヤノンの逆です。

リコーのカメラは利便性の高い独自機能が多いので、気になる存在ですね。

キヤノン EOS C300 と 新しいCN-Eレンズ群

eos c300

左から、CN-E85mm T1.3L F、EOS C300 + CN-E24mm T1.5L F、CN-E50mm T1.3L F

キヤノンのCN-Eレンズを見て、EFレンズと何処が違うのか気になった方は多いでしょう。 ハリウッド御用達のシネマ・レンズだから高いのか、EFレンズとは別物だから高いのか、どうなんでしょう。

  • EFマウントなので全てのEOSで使えます。マウントアダプタを使えばミラーレスでも使えます。
  • CPUや電子接点を持たない、完全マニュアル仕様です。EXIFにレンズ情報は記録されませんし絞り込み測光なのでスチルでは使い難いでしょう。
  • ボディ側から絞りコントロール不可です。例の特許技術は活かされていませんね。
  • スチル用EFレンズとは使用している硝材が異なります。
  • 金属鏡筒やMFのトルク等、造りは極めて良好です。
  • 絞り羽根は11枚と少ないように思いますが、美しい円形Bokehを実現し、Schneider(18枚)やZeiss(14枚)と遜色ありません。
  • made in Japan -- 信頼の国産ですね。
  • 高価であること以外に欠点はありませんが、価格分の値打ちがあります。
Canon CN-E 135mm T2.1L F

開発中の4本のレンズ。

CN-E 14mm T2.9L F

スペックは教えてもらえませんでしたが、大きさからすると、EF135mm F2L USMとEF14mm F2.8L II USMをベースにしたCN-E135mm T2.1L FとCN-E14mm T2.9L Fでしょうか。

基本的なレンズ系はスチル用EFレンズと同じでも、硝材を変更してある等、映画制作に耐え得る仕様になっているようですね。 ということは新規設計と称しても過言ではなく、先日発表された5本と今回開発中であることが明らかになった4本を合わせ計9本になりますから、 一方で、新しい提案のレンズも発売していきます。両方合わせて年間約10本の新規EFレンズを発売していく計画です。 、というインタビューは嘘ではなく有言実行することになりますね。

ただ最近のキヤノンが発売するレンズを見ていると、ハイアマチュア・プロフェッショナル向けに力を入れているようなので、庶民向けの廉価レンズも忘れないでほしいものです。


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コメント 16

でいぶさん

ストロボは色温度固定との観念でしたので、色温度変更とは想いも依りませんでした・・・
by でいぶさん (2011-11-21 07:26) 

血染羊毛

この技術をアマチュア用に落とす時、発光時の色温度をオートで調整してくれるモードがあれば便利ですね
Ricoh式も合わせたハイブリッドAWBとか
by 血染羊毛 (2011-11-21 18:35) 

こうちゃん

うーん、なるほどと感心するばかりです。
僕は写真先行なほうで、実は機材は使う部分ぐらいしか
わかっていないので、えがみさんの記事は
ホント、勉強になります。
by こうちゃん (2011-11-21 20:50) 

RAVEN

環境光と同じ色温度の光を発光できるようになると、フィルンライトなどがより自然になるでしょうね。

逆に自然光に色をプラスしていく、、、、ってこともできるのでしょうけど。
by RAVEN (2011-11-21 22:29) 

レイリー

ストロボも色温度が変更できるとは知りませんでした。
内蔵、外部共に上手く使えない(色が変わってしまう)ので使用を避けていますが、これが実用化されると使いやすくなりそうですね。
by レイリー (2011-11-21 22:35) 

ぱぱくま

内臓も無いのでずっとストロボなしでやってるのですが
これは使ってみたいですね。写真の幅が広がりそうです♪
by ぱぱくま (2011-11-22 00:06) 

ぱんだ@風の吹くまま

CN-Eレンズについて
 硝材を変更しているのですね。驚きました。これは温度変化によるフォーカス変化を嫌ってのことでしょうか? 
 技術にはまったく明るくないのでわからないのですが、従来のEFレンズが無限遠より向こうまでピントリングの遊びがあるのに対して、どの温度域においても、この角度でこれだけ動くと担保するのは困難だということは容易に想像できます。そう考えると、CN-Eの24mmは星空やオーロラを撮影する方にとっても使いやすいレンズということになるのでしょうか?
 電磁絞りを搭載しないこともそうですが、まさかEXIF情報まで記録されないというのも驚きです。究極のミニマリズム、美意識さえ感じますが、せめてEXIF情報くらいは搭載しておかないと、将来的に収差補正などが使えなくて困るんじゃないかなぁ?と老婆心ながら心配してしまいますね。


by ぱんだ@風の吹くまま (2011-11-22 09:19) 

rappi

ストロボ使うのが苦手な一人です。
バウンス使う時も運まかせでして。^_^;
CN-E50mmで59万円ですね。
やはり庶民には手が出ないですね。
by rappi (2011-11-22 19:00) 

良吉

 残念,くだんのシネレンズは、カメラに使えないようですね。ガラスが違うと言うことは、構成も少し異なると言うことでしょうか。まぁ、使える方が大変なことになるので、内心はホッです。ハイ。

 鏡胴が、しっかりしていれば、蛍などの特殊なガラスを使わなくてもアポクロマートの設計が出来るそうですから、その分、ガラスの負担を減らせるはずです。良い写りであることは、充分に想像できますね。

 近々、発売されるEマウントツアイスを買うことにします。それでも10万を超えるので、大変ですが。

by 良吉 (2011-11-22 20:20) 

ナビパ

ライディングもいろいろ考えられているんですね。
ストロボ持って入るのですがほどんと使わずで・・・
上手く使えればもっと楽しいのでしょうね。
私は機材だけではないですがもっといろいろ勉強しなければなりません。
by ナビパ (2011-11-23 20:48) 

えがみ

> でいぶさん さん
ジェネとヘッドを繋ぐケーブルの長さによっても、色温度の減衰が発生しますね。


> 血染羊毛 さん
自動化が当たり前の時代ですから、当然想定されるでしょう。
ただ色々やると特許のからみが…


> こうちゃん さん
こちらこそ理論先行でばかりで、写真は感性によるところが大きいですから、実写優先のこうちゃんの写真はため息が出るばかりです。


> RAVEN さん
更に使い方を考えると、バウンス時に、天井の色に応じて、ストロボの色を変えることも出来そうですね。


> レイリー さん
フィルタ着用による色温度変更は特殊な使い方なので一般的ではないと思います。
実際とても面倒ですし、本当に必要な時は機材を持参していなかったりで、実践投入の機会が…


> ぱぱくま さん
折角ですので外付けをどうぞ。
by えがみ (2011-11-24 01:24) 

えがみ

> ぱんだ@風の吹くまま さん
Lレンズの開放画質でもシネマ用途に耐え得る為に硝材変更したのだと思いましたが、温度変化の件もありそうですね。
メジャーで被写体までの距離を測って、距離指標を参考にする場合は、それがズレていたのでは話になりませんから。
もちろん天体撮影その他の用途でも使い易いことは、想像に難くありません。EXIFの件を除き。

収差補正の件を指摘したら、スチル用のEFレンズをお使い下さいと返されました(笑

4k程度なら収差補正は必要ないという考えなのか、
動画編集ソフトの方が収差補正に対応していないから時期早々という考えなのか、
それとも説明員の勘違いなのか、う~む。


> rappi さん
CN-E Lレンズはハリウッド仕様であって、庶民には安価なEF Lレンズを用意してくれているので、文句を言えないですよね。
サンニッパの定価より安いので、趣味にそれだけお金をかけることの出来る方は検討しても良いかもしれません。


> 良吉 さん
あぁ、良かった、良吉さんにご覧頂けたようで。
時々、気になったニュースをBlog記事の最後に書いています。
CN-Eに関して誰からもコメントがなかったら、それ以上話を振ることをせず、仕様の詳細は一人だけで納得していたと思います。

構成までは確認しませんでした。性能が変わったことだけ確認出来れば十分と思い。
酸っぱい葡萄かもしれませんが、CN-Eを1本買うより、αEのZeissを5本買う方が幸せになれると思います。
(他のEマウントZeissも同じ位の値段とは限りませんが)


> ナビパ さん
用途に合わないとストロボは必要ないと思います。
眩しいので出来ればあまり使いたくないですね。
by えがみ (2011-11-24 01:25) 

RAVEN

>更に使い方を考えると、バウンス時に、天井の色に応じて、ストロボの色を変えることも出来そうですね。

そうですね。
そのためにならグレーカードを持ち歩いても良い場面もあるかもしれません。(一応バッグの中には入れてるんですけどね)

加えて、私の場合、フラッシュの多灯撮影をすることがあるのですが、ディフューザーの種類や付け方でフラッシュごとに色温度が違い、グレーの部分に色が付くのが気になることもあります。
そういう場合のフラッシュごとの微調整ができれば、喜ぶカメラマンは多いでしょう。

あ、私ニコンユーザーだった。残念!w
5DMkⅢは気になっていますけど。
by RAVEN (2011-11-24 04:51) 

refcom-1

キャノンが高額レンズばかりに注力するのは、経営的に危険な兆候にも見えます。基本は安くていいものを作る--これしかないと思います。通常のEFレンズまで現状手が回らないのならそれで良しですが、旨味のある高級品にしか興味がないのなら、会社の未来はないのかも知れません。
by refcom-1 (2011-11-24 09:11) 

ぱんだ@風の吹くまま

>高額レンズばかりに注力するのは、経営的に危険な兆候にも見えます
 いや、映画撮影用機材システムとしては安いのですよ。レンズそのものの価格は高いですが、このシステムによって照明などの人数が劇的に削減されて、人件費が浮けばC300やレンズなんてタダみたいなもんです。月給20万のスタッフを5人、3ヶ月でも削減できればウハウハです。

えがみさん、
 収差補正は遠からず動画でも大々的に採用されると思います。収差があるないの問題ではなくて、どのような補正を加えるか、その拠り所となるデータ(EXIF等)がなければ、結局、キヤノン自身が困ることになりそうな、、、 補正なんて絶対に要らない高画質を強調する美意識なのでしょうか?

 それにしても、発売が待ち遠しいですね。ズームに関してはまったく興味がありませんが、単焦点でどれだけの画が叩き出されるのか興味津々です。
by ぱんだ@風の吹くまま (2011-11-24 09:53) 

えがみ

> RAVEN さん
隣宅の芝生は青いというか、ニコンとキヤノンユーザーともお互いのカメラを認め合っていると思います。
いわば購入候補者でしょうか。私も5D3は気になりますが、一先ずD800/D900かな…

フラッシュ毎の色温度調整は便利そうです。
フィルタだと外したり付けたりが面倒なので、フラッシュ単体で出来たら良いですね。


> refcom-1 さん
プロ用品としてコストパフォーマンスの高い製品は良いと思いますが、コンシューマ機器を疎かにしないでほしい、というのは同意です。

実はキヤノンマーケティングジャパンの見解として、EF50/1.8IIで間に合っているのでしょうか。
室内では画角が使い難いと不満ながら使っている方も多いと思いますが、レンズの製品別シェアではNo.1ですから。


> ぱんだ@風の吹くまま さん
再三のコメント有難うございます。
動画での収差補正は私も時間の問題だと思います。

シネマ業界では一般的ではないから、という理由でCPUを外したのであれば、キヤノン側からシネマ業界に対し次世代の常識を提案してほしいものです。
それにしてもFull-HD(200万画素)で1秒につき60コマ(1億2000万画素相当)、再来年頃には120pだとすると、収差補正機能付のエンコードボードが必須になりますね(笑
by えがみ (2011-11-27 01:39) 

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