Canon 28-300mm F3.5-5.6 の特許 [光学技術・レンズ設計]
キヤノンが28-300mm F3.5-5.6と28-135mm F4-5.6、10-120mm F1.8-2の特許を出願中です。 単焦点に匹敵する性能がコンセプトの高倍率ズームレンズと見られ、肥大化した光学系を有しています。 EF28-300mm F3.5-5.6L IS USMはII型へのモデルチェンジが近いのかもしれませんね。

patent: 10-120mm f/1.8-2 (1inch format)

patent: 28-135mm f/4-5.6 (35mm format)

patent: 28-300mm f/3.5-5.6 (35mm format)
特許文献、及び要約・自己解釈
- 特許公開番号 2012-163746
- 公開日 2012.8.30
- 出願日 2011.2.7
- 実施例1
- ズーム比 11.50
- 焦点距離 f=10.24 - 23.25 - 117.76mm
- Fno. 1.84 - 1.87 - 2.05
- 半画角 ω=37.99 - 18.99 - 3.89deg.
- 像高 8.00mm
- レンズ全長 545.50mm
- BF 10.08mm
- レンズ構成 21群30枚
- 非球面 2面2枚
- UDガラス 7枚
- 蛍石 2枚
- 第1面の有効径 145.46mm
- インナーズーム
- 正負負正正正の6群ズーム
- 実施例4
- ズーム比 4.67
- 焦点距離 f=28.21 - 56.11 - 131.85mm
- Fno. 4.12 - 4.89 - 5.77
- 半画角 ω=37.48 - 21.09 - 9.32deg.
- 像高 21.64mm
- レンズ全長 224.00 - 242.67 - 266.43mm
- BF 55.79 - 70.40 - 82.95mm
- レンズ構成 14群20枚
- 非球面 2面2枚
- 低分散ガラス 3枚
- スーパーUDガラス 4枚
- 第1面の有効径 102.40mm
- 正負正負正の5群ズーム
- 実施例5
- ズーム比 10.31
- 焦点距離 f=29.77 - 93.64 - 307.06mm
- Fno. 3.31 - 4.71 - 5.85
- 半画角 ω=36.00 - 13.01 - 4.03deg.
- 像高 21.64mm
- レンズ全長 209.34 - 263.66 - 304.01mm
- BF 61.72 - 89.40 - 106.84mm
- レンズ構成 12群18枚
- 非球面 3面3枚
- 低分散ガラス 3枚
- UDガラス 2枚
- 第1面の有効径 84.36mm
- 正負正負正の5群ズーム
- ポジティブリード型のズームレンズにおいて、2次の倍率色収差を軽減
キヤノン基準だと、アッベ数95以上が蛍石で、95未満はスーパーUDガラスで良いのかな?
| 10-120mm | 28-135mm | 28-300mm |
|---|---|---|
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10-120mm
キヤノンの1インチ対応レンズは珍しいですね。 ニコンはCXフォーマットのレンズの特許を沢山出願していますし、 タムロンは1インチ対応の単焦点、 ソニーは1インチ対応のズームレンズ と各社出願が盛んなので、1インチが定着するかもしれませんね。
特許図版に書かれているガラスはRGB分解用のプリズムと見られますから、レンズ固定式のビデオカメラでしょう。 数え間違いが有ってもご容赦願いたいのですが、21群30枚の内9枚が低分散ガラス(蛍石2枚、UDガラス7枚)という途轍もない豪華仕様ですね。
28-300mm
今回の特許は色収差の補正を目的としているだけあって、補正の効果がよく出ていますね。 28-300mmは開発を始めたばかりと見られ、色収差以外の収差がかなり悪いようです。 24-70mm F2.8も性能の最適化がされていない特許がありましたが、 性能の良い24-70mm F2.8(特開2011-150240)や、 防振付きの24-70mm F2.8(特開2012-123156)等といった改善特許が多数あるので、 当面の間は28-300mmに関する特許が公開され続けるでしょう。
28-300mmの製品全長は165.34mm(=209.34-44)を見積もれますが、実際は鏡筒のフィルタ枠等の厚みも加算しないといけませんから、現行品184mmと殆ど変わらない長さになるでしょうね。 大きく変わるのは径の方で、フィルターφ105mm径くらいでしょうか。 ニコンの28-300mmはφ77mmでバランス重視の仕様ですが、キヤノンはLレンズに相応しい性能を追求するのでしょう。
28-135mm
28-135mmは諸々の性能が単焦点と同等かそれ以上に良いですね。 但し長さ、太さともに28-300mmを上回っており、ニーニー(200mm F2)を少し短くしたような製品になりそうです。 現実的な用途はCinema EOSしか思いつきません。
プロテクトフィルタのラインナップを見るとφ112mmやφ122mmがありますが、前者は入らないので、後者になるのでしょうけど、かなり高価です。 フルサイズの高倍率ズームで実用的な性能を追求すると、この位の大きさにならざるを得ないのでしょう。
μ4/3だと半分の大きさで済み、単焦点並の性能を実現した14-65mm F4-5.6 フィルターφ62~67mm径が可能になりますが、蛍石相当の低分散ガラスが必要ですから高価になり、ズーム率や明るさが訴求力に欠けるので商品化されないでしょうね。










性能を追求することは必要ですが、大きくて重いカメラは持ち歩かなくなります。35mm full frameのDSLRだけでなく、Rollei 35のような常に持ち歩きたくなるコンパクトカメラも開発して欲しいですね。
個人的には、シグマDP2 Merrillかなと思っているのですが、実機をさわりに行く時間がなかなか取れません…。
by hi-low (2012-09-01 09:27)
用途によっては、性能の追及を優先したカメラが必要とされるので、様々なカメラが市場にあれば良いのでしょう。
丁度、DP1Mが正式発表されましたね。
DPシリーズは画質と大きさのバランスが優れていますし、気兼ねなく撮れるレンズシャッターなので私も注目しています。
私は「これは良い!」と思ったものは実機を見ずに注文してしまいますが、細かい部分の仕様にがっかりすることがあります。
安い買い物ではないので、やはり実物を見定めた方が後悔無いと思います。
by えがみ (2012-09-02 00:35)
デジタルはズームの種類がとても多いですね。。
逆にフィルムの時は単焦点レンズが多かった印象があります。
今やデジタルカメラの中で色収差の補正が出来るので・・
レンズは頑張って色収差を無くす努力はしなくても良くなったのではないかと思います、。
by シンシン。 (2012-09-02 14:27)
理想は適度なコンパクトさで高倍率 写りは単焦点並み
出来ればお安く。。。ムシが良すぎますね。^^;
by ナビパ (2012-09-02 15:43)
大きく重くなっても高性能なものが使いたい、て人にはいいですね
フィルター径が大きくなるとNDやPL使いたい時に困りそうですが
by 血染羊毛 (2012-09-03 00:05)
> シンシン。さん
ズームレンズの種類が増えたのはフィルムのAF一眼レフ時代ではないかと思います。
性能優先で単焦点が見直されている節もありますよ。
色収差をソフトに任せる方法はパナソニックが進んでいますね。
キヤノンはOVFでの見栄えや、PLマウント化した時の諸問題を優先したのかな…
> ナビパ さん
ムシが良すぎますよ(笑
画素数減らせば可能かも…?
> 血染羊毛 さん
流石にこの径だと内蔵フィルタを採用しそうな気もします。
おっと、EOS C300はボディ側が内蔵NDフィルタですね。
by えがみ (2012-09-04 00:34)