KonicaMinolta 26mm F1.8 Curved Imager の特許 [光学技術・レンズ設計]
コニカミノルタが26mm F1.8(4/3")や28mm F2.6(Full-Size)等の特許を出願中です。 いずれも湾曲した撮像素子に対応した設計になっており、シンプルなレンズ構成ながら優れた性能を発揮するようです。 Biogonの時代がやってきましたね(コニミノだとHexanonやRokkor)。
| 1 | 26mm f/1.8 (4/3") 正正 (正正負正正) |
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| 2 | 19mm f/2.8 (4/3") 正正 (正負正負正) |
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| 3 | 12mm f/2.2 (1/1.7") 正正 (正負正正) |
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| 4 | 23mm f/2.8 (APS-C) 正負 (正負正正負) |
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| 5 | 12mm f/2.4 正負 (正負正正負) |
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| 6 | 18.7mm f/2.8 (APS-C) 負正 (負正負正) |
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| 7 | 17.5mm f/2.8 (4/3") 負正 (負正負正正) |
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| 8 | 16.6mm f/2.8 (4/3") 負正 (負正負負正正) |
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| 9 | 19.6mm f/2.8 (APS-C) 負負 (負正負正正負) |
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| 10 | 9mm f/1.8 (1/1.7") 負負 (負正正負) |
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| 11 | 28.7mm f/2.6 (Full-Size) 負正 (負正負正正負正正) |
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収差図は左から球面収差、非点収差、歪曲、メリディオナルコマ収差。
特許文献、及び要約・自己解釈
- 特許公開番号 2013-25202
- 公開日 2013.2.4
- 出願日 2011.7.22
- 実施例
embodiment No. 焦点距離 BF Fno 対角線 レンズ構成 対応フォーマット 換算焦点距離 備考 1 26.0 12.1 1.8 22 5群5枚 4/3" 52 2 19.0 13.1 2.8 22 5群5枚 4/3" 38 3 12.0 7.8 2.2 10.6 4群4枚 1/1.7" 56 非球面 2面1枚 4 23.0 11.9 2.8 28.4 5群5枚 APS-C 35 5 12.0 3.24 2.4 13.4 5群5枚 38 6 18.7 14.8 2.8 28.4 3群4枚 APS-C 28 非球面 2面2枚 7 17.5 10.5 2.8 22 4群5枚 4/3" 35 8 16.6 6.3 2.8 22 4群6枚 4/3" 33 非球面 2面1枚、EDガラス 2枚 9 19.6 10.7 2.8 28.4 5群6枚 APS-C 29 10 9.0 4.0 1.8 10.6 4群4枚 1/1.7" 42 非球面 1面1枚 11 28.7 24.2 2.6 43.2 7群8枚 Full-Size 28.7 EDガラス 2枚 - デジタルカメラはテレセントリック性が必要
- 射出瞳位置を長くする必要がある
- 小型化が難しい
- レンズ付きフイルム
- 写ルンです、撮りっきりコニカ、スナップキッズ
- 像面湾曲に合わせて、フイルムを湾曲させる
- 長辺方向は性能向上を図れるが、短辺方向はその恩恵に預かれない
- フイルム時代の高級コンパクトカメラ
- Contax T3、Minolta TC-1、Ricoh GR21
- 射出瞳位置や入射角を考慮する必要が無い
- レンズの小型化が可能
- コニカミノルタの特許
| パワー配置 | レンズ形式 | 応用例 |
|---|---|---|
| 正正 | 対称型 | Planar |
| 正負 | テレフォト型 | Sonnar |
| 負正 | レトロフォーカス型 | Distagon |
| 負負 | 対称型 | Biogon |
フイルム時代のレンズ
写ルンですはフイルム面をカーブさせることでフルサイズながら小型なレンズ設計を実現していました(暗いレンズなことも要因の一つです)。 高級コンパクトやレンジファインダー機は、入射角を気にする必要がないので、フルサイズながら小型なレンズ設計でした(最小錯乱円の定義が異なることも要因の一つです)。 世代という格差でしょうか、最近ではフイルム時代をご存じない方も多いかと思いますが、そんな時代もあったのです。
絵に書いた餅
コニカミノルタの特許は湾曲した撮像素子を前提とした光学設計です。
入射角と像面湾曲等の呪縛から逃れることが出来ますので、レンズの小型化が可能になります。
特許のクレームに像高が5mmより大きく
とありますので、明らかにハイエンドのデジタルカメラを狙ったものですね。
湾曲撮像素子用レンズの特許はソニーが以前に出願していましたが、ずっと小さなものでした。
うまくすればこの分野において20年間優位に立てるかもしれませんが、鍵となるのは湾曲した撮像素子、それも1/1.7型以上で実用化することです。
3群4枚(正負正でないのでTessarではないです)や4群4枚など、健康的なレンズ設計ですね。 レンズ枚数を増やせば収差補正で有利になりますが、レンズ設計の醍醐味は少ないレンズ枚数で如何に性能を出すか、だと思います。 レンズ枚数を減らすユーザーメリットは軽量化や透過率、ヌケが良くなる可能性で、メーカーメリットはコストダウン、加工や組立等の製造誤差の軽減です。 10枚以下なら良いのですが、レンズ構成枚数が20枚近くもあると、購入を躊躇してしまいますね。 収差図は平面と曲面のどちらに結像させた時の性能なのか分かりませんが、小型化だけでなく、メーカー各社の現行品と同程度のレンズ枚数でより性能を出す方針の、2通りのレンズがあると良いですね。
実施例5は1型と1/1.7型の間くらいの撮像素子を想定しているようですが、それ以外はメジャーな大きさの撮像素子に対応出来るようです。 湾曲した撮像素子が前提ならば、大きな入射角を持つ、所謂デジタルに不向きなレンズが製品化されても良さそうなものです。 例えば実施例9の19.6mmで、これはBiogonライクな設計です。 ミラーレスにBiogon等を使った場合はシェーディング補正(CaptureOneのLCC等)をすることになりますが、補正しないに越したことはありません。 肝心のフルサイズは実施例11でレトロフォーカス設計ですね。
フルサイズの話が出たところで。
オリンパスのフルフレーム機
オリンパス初のレンズ交換式デジタル一眼レフはフルフレーム機でしたね。 正確に記述すると、ライカ判(36x24mm)というフレームのイメージサークルをフルで使えるものがフルフレームやフルサイズ。 受光領域というフレームを、他の形式は転送回路がある為にフルに使えないのですが、画素ピッチ分だけフルに使えるものが所謂、フルフレーム型CCDです。 当時のオリンパスは後者で、取説には「4/3 type full frame transfer primary color CCD」等と表記されています。
誰がフルフレームと言い出したのか分かりませんが、多くのメーカーが単にCCDと省略表記する最中、コンタックスNデジタルがコダック フルフルフレームCCDを採用し、しかもフルサイズだったので、誰かが勝手に勘違いしたのだと勝手に思っています。 オリンパスE-1の場合、 日本語のwikipediaでは4/3型フルフレーム型CCD、 英語のwikipediaではFFT CCDですから、 フルフレームをライカ判と書くのではなく、フルフレーム型CCDをFFT CCDと書く方が混乱は招かなそうですね。 CCDの話も、世代という格差を感じさせてしまいそうです。
このパラグラフで何が言いたいかというと、釣りが出来そうだと、ふと思ったのです。
言葉は大事!
中判を中版や中盤と表記する方を見掛けますがこれは間違い。 「判」とは「Format」や「Size」のこと。 小判(フルサイズ、APS-C)や大判(4x5" , 8x10")に対応する語なので中判が正しいのです。
「版」とは「Version」ことで、初版やβ版といった単語に使われます。 中版という表記は滅多にされないと思いますが、中型版(中型のバリエーション)は有り得るので、間違いは仕方が無いかもしれません。 「盤」とは「Stage」のことで、物語の中盤や終盤といった使い方になります。
何故間違えるのかというと、単語や文字の意味を正しく理解していないから。 単語を知らなくても、漢字の意味を理解していれば「中盤」と打ち込んでしまっても「ここで『真ん中のステージ』という単語はおかしい」と気付く筈です。 尤も、理解した気になっている、文学を軽視している、推敲しない、若しくは文字入力の変換機能を使いこなせていないだけなのかもしれません。
FFT CCD
コンデジの下位機種や携帯電話、スマートフォンでもCCDは使われ続けていますが、IT(Interline Transfer)型CCDでしょう。 画質に優れているのはCCDではなくFFT CCDであり、最新型のFFT-CCDと最新型のDSP/ASICを使えば優れたカメラになる、とふと思いました。 あ、既にありました。
ペンタックス645DやライカS2、S typ006等がコダックKAF-40000系列のFFT-CCDを使っていますね。 後継機に別のセンサーを望む方もいらっしゃるかと思いますが、在庫払拭や大人の事情、或いは新しいセンサーが開発されない限り、それは無いでしょう。 コダックKAF-40000系列は画質とレスポンスのバランスに優れていて、当時も今も選択肢としては最適解だからです。 別のセンサーを使うメリットは、センサー面積拡大による多画素化と広画角化、デメリットはレスポンスの低下とコスト。 画素数以外の画質の差はあまり感じられませんし、KAF-40000の4000万画素ならばA1に印刷してルーペで観察しても問題なく、むしろ多過ぎる画素数なので、トリミングで望遠代わりにも使えます。 KAF-40000系列の欠点は画角ですが、コストが上がる位なら、超広角レンズを専用で揃える方が安上がりかもしれません。
一般的に、望まれるのはライカ判でしょう。 しかし省エネとレスポンスでは同サイズのCMOSにかないませんし、ライブビュー拡大による精密なピント合わせが出来ないと需要も限られそうです。 最新テクノロジーを投入しても、商売になるスペックを実現するのは難しそうですね。
もう1つ、コニカミノルタの特許
特許文献、及び要約・自己解釈
湾曲した撮像素子に必要な画処理
出願中のこの特許は審査を通らないでしょう。 しかし同時に、他の企業が同様の特許を出願したとしても、それは拒絶されるので、特許出願は無意味ではありません。 いわば自衛的手段のようなものです。








































もしかしたら、
GXRのような商品を考えているのかな。
しかしSONYのDSC-RX1もそうですが、
あれはレンズ面から素子までが5mmしか無いとか聞きました。
ちょっと無茶していて面白いですよね。
by JY (2013-02-12 11:34)
> JY さん
交換レンズには様々な入射角がある筈で、各社ミラーレスは一応対応出来ていますから、湾曲センサーにおいても最大公約数的なパラメータを導けると思います。
GXR式ならば完全に合わせ込むことが出来ますね。
ギリギリまで詰めた方が、匠を感じますね。
RX1の様な気合いの入った製品は増えてほしいですね。
by えがみ (2013-02-13 00:52)
釣られてみました。
Full frameの語源は、映画のフィルムでトーキーの領域も映像に割り振ったFull frameフォーマットから来ているのではないでしょうか?
参考:http://en.wikipedia.org/wiki/Full_frame
おまけで、ハーフ判はHalf frameですね。
by くろ (2013-02-13 07:25)
> くろ さん
実は私が誰かを釣りたかったのではなく「誰か、何処かのBBS等にオリンパスのフルフレームというタイトルで投稿すれば、釣れますよ」と申し上げたかったのです。分かり難くてすみません。
成る程、トーキーの部分まで使う、ですか。
それなら辻褄が合いそうです。
by えがみ (2013-02-17 23:15)
ちょっと前のエントリーで恐縮です。
「レンズ設計の醍醐味は少ないレンズ枚数で如何に性能を出すか?」という事に、もの凄い共感しています。
複雑なレンズ構成がズームレンズを高性能化させたことは敬意を表しますが、最低限のレンズ構成で、現在の技術を使いどこまでいけのるか見てみたいのです。
前に宮崎光学さんがトリプレットで面白いの作ってましたね。
「小型軽量でヌケが良いのとトレードオフで一癖あるレンズ」に惹かれます。
PENTAXなら高性能向けは★レンズがあるので、LIMITEDはさらにもっと尖がっても逆にいい気がします。
CONTAX-Gのレンズ構成図は眺めてるだけでも楽しいです。(頭おかしいとか言われそうですが、)
ミラーレス用のCONTAX-Gマウントアダプターが出た頃、中古市場からGレンズ無くなるんじゃないかと思って、あせって(ミラーレスボディ持ってなかったのに,,,)先に全部買ってしまいました、でも、今見たら2~3倍の値段になっているので良かった。。。
将来、広角用は「湾曲撮像素子」が主流になるのか、今は分かりませんが、個人的には平面ながら「広範囲の入射角に対応できるセンサー」を頑張って欲しいです。
CONTAX-Gのホロゴンやビオゴンが本領発揮できるボディを、いつかどこかが作ってくれる日を期待して待ってます。
by jj (2013-05-19 20:50)
> jj さん
最近はレンズ性能だけが特に取り立てられている節がありますが、それが本当に正しい方向なのかと思います。
レンズ枚数が多いから収差補正が優秀なのか、設計が優秀だから収差補正が優秀なのか分からないのですよ。
ゲームのグラフィックに例えると、少ないポリゴン数で如何にリアリティを実現するか、といった所でしょうね。
設計者へのインタビュー等でも「昔のレンズ設計は要点を抑えており、よく工夫されている」と誉めている節がありますから、仰るような、現代技術で要点を抑えた設計を見たいものです。
もしかすると既に試した後で、最新型の撮像素子に対応する最低限のレンズ枚数が、今の製品なのかもしれませんが。
コンタックスGマウントのレンズ構成は、確かにそのお気持ち良く分かります。
脱線しますが、レンズ枚数が気になるのは、電磁絞りとレンズモーターの採用によって、レンズ全体が肥大化したことも一因かと思います。
ペンタックスのLtdシリーズや、コンタックスGマウントは、昔ながらのメカ連動の絞りとカプラー式のボディ内モーターですから、驚くべき程に小型軽量です。
もしコンタックスGマウントがレンズ内モーターだとしたら、ここまで高騰しなかったでしょう。
いずれ似たコンセプトは登場すると思いますが、今の技術だと、RX1からボディだけを取り除いたようなメタボ化レンズになってしまうでしょうね。
湾曲センサーだとレンズ交換式に不向きですから、主力は平面センサーだと思います。
様々な入射角に対応出来るということは、メーカー自身も設計の自由度が増すということですから、考えても良さそうなものです。
by えがみ (2013-05-20 01:01)