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Canon 70-200mm F4 の特許 [光学技術・レンズ設計]

キヤノン70-200mm F4特許を出願中です。 一説には高級レンズの製品サイクルは10年とされており、高級レンズの開発には数年必要ですから、 2006年発売の現行機種EF70-200mm F4L IS USMの後継機を検討する場合、企画は既に始まっているのでしょう。

EF70-200mm F4L IS II USM

patent embodiment1: 70-200mm F4

特許文献の説明・自己解釈

  • 特許公開番号 2013-105131
    • 公開日 2013.5.30
    • 出願日 2011.11.16
  • 実施例1
    • ズーム比 2.68
    • 焦点距離 f=72.11-131.37-193.4mm
    • Fno. 4
    • 半画角 ω=16.7-9.35-6.38°
    • 像高 21.64mm
    • レンズ全長 234.52mm
    • BF 50.12mm
    • 前玉有効径 61.79mm
    • レンズ構成 16群21枚
    • UDガラス 2枚
    • 蛍石 1枚
    • 撮影倍率 1.3-0.5
    • 正負正正負正負の7群ズーム
  • 実施例2
    • ズーム比 2.68
    • 焦点距離 f=72.14-130.58-193.38mm
    • Fno. 4
    • 半画角 ω=16.69-9.41-6.38°
    • 像高 21.64mm
    • レンズ全長 213.85mm
    • BF 39.96mm
    • 前玉有効径 61.09mm
    • レンズ構成 17群22枚
    • UDガラス 1枚
    • 蛍石 2枚
    • 正負正正負正正負の8群ズーム
  • 実施例3
    • ズーム比 2.68
    • 焦点距離 f=72.11-132.09-193.4mm
    • Fno. 4
    • 半画角 ω=16.7-9.3-6.38°
    • 像高 21.64mm
    • レンズ全長 233.51mm
    • BF 49.05mm
    • 前玉有効径 61.45mm
    • レンズ構成 17群22枚
    • UDガラス 1枚
    • 蛍石 2枚
    • 正負正正負正正負の8群ズーム
  • 既存の技術
    • IFやRFにおいてフォーカス群が1つの場合、収差変動が生じ易い
  • キヤノンの特許
    • インナーズーム
    • インナーフォーカス
    • フローティング
    • MOD 300mm
    • 最大撮影倍率 β(Tele) = -0.5

性能

performance
Wide Tele
Inf EF70-200mm F4L IS II USM EF70-200mm F4L IS II USM EF70-200mm F4L IS II USM
Mod EF70-200mm F4L IS II USM EF70-200mm F4L IS II USM EF70-200mm F4L IS II USM

左から、球面収差、非点収差、歪曲。目盛りの単位が不明です。

EF70-200mm F4L IS II USM

ケースバイケースですが、EF70-200mm F2.8L IS II USM(I型は2001年、II型は2010年に発売)等、高級レンズは10年もすれば後継機が出てきます。 これもケースバイケースですが、特にニコンキヤノンの場合、レンズの開発に数年かかることも珍しくないようです。 特にニコンの80-400mmは、私がブログを始める数年前から特許が公開され続けていましたが、実際に発売されたのは2013年ですからね(I型は2002年発売)。 そして現行機種EF70-200mm F4L IS USMの発売は2006年です。

ただ現行品はこれ以上の改善の余地が無い位に完成度が高いと思います。 しかし最近はシグマ 70-200mm F2.8EX DG OS HSMやタムロン SP70-200mm F2.8 Di VC USD等の競合機種も増えてきました。 EF70-200mm F4L IS USMの最大の魅力は小型軽量であることだと思いますが、価格で判断する方も少なくないわけで、近い価格なら大口径F2.8シグマタムロンが有力候補になるのでしょう。

そこで特許の70-200mmは何を訴求するのかというと、マクロ機能が特に優れているようです。 どの実施例もテレ側で最大撮影倍率0.5倍らしく、本格的なマクロ撮影を行えると言っても過言ではありません。 そういえばEF24-70mm F4L IS USMは最大撮影倍率0.7倍ですから、今後のキヤノンの大三元・中三元ズームはマクロ機能を売りにするのかもしれませんね。

PLマウント

現行品EF70-200mm F4L IS USMのバックフォーカスは長めです。 特許の実施例2は現行品(172mm)とほぼ同じ長さ(213.85-44=169.85mm)ですが、バックフォーカスが短く、EOSマウントの規格を最大限に活かしているようです。 逆に実施例1と3は長めのバックフォーカスを持ち、全長も現行品よりも一回り長いようです。

最近のキヤノンはPLマウント(フランジバック 52mm)のレンズを相次いで投入していますから、 実施例1と3は、PLマウントとEOSマウントの両方に対応する光学系と見ることも出来ますね。

勿論、フランジバックが短いからといって、バックフォーカスを詰める必要はありません。 最適化したら、たまたまその値になっただけの話です。

NEXのフランジバックは18mm程ですが、バックフォーカスが20mm以上あるレンズも少なくありません。 今は技術的にテレセントリック性を考慮しなければなりませんが、中長期的に見るとEマウントの規格に不備はありません。 しかし短期的に見ると、ボディが極端に薄い代わりに、レンズの鏡筒が余分に延長されていると見ることも出来るわけです。 ですからバックフォーカスを詰めた方が、良い印象を受けますね。


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コメント 4

hi-low

インナーフォーカスやインナーズームにするために、余計なレンズが使われている気がします。シネレンズなら必須ですが、スチルでは小型に収納出来ることも重要なので、そのような設計のレンズも開発してほしいですね。

マウントのフランジバックが短いほうがレンズ設計の自由度が上がりますが、どんなレンズも小型で短くなるわけはないですね。
by hi-low (2013-06-02 18:37) 

えがみ

> hi-low さん
ミラーレス(フランジバックが短いという意)が、光学系を小型化出来る魔法のように思われている節がありますが、これもメーカーが、ミラーレス=小型という宣伝を行ったからでしょうね。

今回は見るからに凄い枚数ですよね。
何処かで無理がくるのでは、と思っているのですが…。

by えがみ (2013-06-03 00:58) 

MDISATOH

えがみさんお早う御座います。爺は例によって超早朝覚醒です。
キャノンEF70-200mmF4のスレッドなので、ニコンの話は少し
気が引けますが、爺は最近、AF-S 70-200 F2.8G ED VRⅡを
下取りに出し、AF-S 70-200mm F4G ED VRを購入しました。
最近、講演会の準備等で非常に忙しく、未だに試写していませんが、
F2.8G→F4Gに決めた最大の理由は、重量と大きさの軽減です。
F4Gは、爺が待ち望んでいた望遠ズームであり、最新設計で光学性能が高く、手振れ補正も強力だからです。
by MDISATOH (2013-06-06 03:58) 

えがみ

> MDISATOH さん
キヤノンは昔から70-200/4のラインナップが強力でしたが、ニコンはAF70-210/4以来ですね。
これが無かった為に止むを得ず70-200/2.8を購入した方も少なくないのかもしれません。

by えがみ (2013-06-06 23:40) 

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